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不妊鍼灸|卵子凍結で高齢出産に可能性が大幅にアップ

 

今年の2月頃にYahooニュースや各局のテレビ番組でも大々的に報道された「健康な女性が凍結卵子で昨夏、出産」した事。
大阪市にお住まいの44歳女性は、当時(41歳)は独身だったが将来子供を持ちたいと希望していて、結婚していなかった41歳の時に採卵し卵子を凍結保存していた。その後、今の旦那さんと出会い、兼ねてより希望していた子供を持つということをチャレンジ。凍結保存していた卵子を融解し、体外受精をし、無事に女児を出産。

このニュースが大々的に報道された理由は、健康的な女性が卵子凍結し出産した事が公になったケースはこれが国内初だったからだと思います。

 

卵子を凍結するもうひとつの理由は「ガンと診断された女性が治療によって卵巣機能低下が生じる前に、卵子の凍結保存を選択する」事があります。これは昔から実施されてきていましたが、今回は健康的な女性が卵子凍結による出産だったから大々的に報じられることとなったわけです。

 

加齢に伴って卵子の質が低下する「卵子の老化」は、卵子のもとになる原始卵胞の数は生まれてから減少する一方で増える事はありません。体内にいる期間が長ければ、より多くのストレスを受けることとなり、染色体へのダメージや細胞質の低下が高くなります。

 

女性側の不妊の原因は「排卵障害」「卵管障害」「着床障害」など色々な状況や障害がありますが、卵子の老化は年齢を重ねることでどの女性も訪れる事です。

最近では卵子の凍結を希望する女性が増えてきています。その背景には女性の大活躍があります。結婚・出産適齢期という時期に、仕事も順調に進み始めるころだからですね。

 

■進化してきている卵子凍結の技術


精子凍結は1954年頃から行われ、卵子凍結は90年代後半から。ここまで遅れた原因は卵子に多く含まれる水分が凍結した際に壊れてしまうという難題。しかし技術発展に伴い劇的に変化しました。(技術革新については割愛します。)

 

日本では2013年11月15日、日本生殖学会が「社会的適応による未受精卵子あるいは卵巣組織の凍結・保存ガイドライン」を公表し、その中で「推奨年齢」についてこう記載されています。

対象者は成人した女性で、未受精卵子などの採取時の年齢は40歳以上は推奨できない。また、凍結保存した未受精卵子などを使用する際の年齢は45歳以上は推奨できない

 

ここで私が鍼灸治療していて思うことですが「卵子の質・数」は年齢は関係ないということです。20代でも卵子が刺激をしてもとれないとう方も多くいます。また、40歳以上でもたくさんの卵子が取れる方もいます。年齢はハイリスクではありますが、ダメではないということです。

先にも書きましたが「卵子の質」は生活習慣によるところが大きく関与しているということです。年齢はあくまで指標として考え、ご自身の体のケアを第一に考える方が妊娠出産につながると思います。

 

また先日、興味深いお話を聞きました。
助産師の経験ですが40歳以上で初産の場合、「赤ちゃんが母体を守って出てきている」というお話。確かに40歳以上の方の出産はハイリスクです。しかし、出産が最終ゴールではなくその後の生活が続くわけです。その事を赤ちゃんがママの事を考えてこの世に出てきているというのならば、なんて親孝行な赤ちゃんなんでしょう。私たち人間のカラダは神秘的ですが、特に女性の体は本当に柔軟で女性は偉大だと実感します。

 

最後に、統計について。
卵子凍結によって赤ちゃんが生まれる確率は卵子1個あたり全体の平均はわずか9%です。
25歳以上だと25%に対して、40代で5%以下まで低下します。

 

質の良い卵子を育てる為には
受精卵のグレードがイイのに着床しないワケ」を合わせてご一読頂ければと思います。

 

 

 

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